day3:幕間

～門田のひとり言～

俺の名前は門田祥平。
陽南中学２年４組８番だ。
去年仲の良かった洋介や前島、あと山本とは違うクラスになってしまった。
正直、寂しい。だって、あいつら３人は同じクラスなのに俺だけ一人なんて・・・・。
先生の阿呆！！教育委員会に言いつけてやる！！
・・・って意味ないか・・・・しかも、できないし。
それはともかく、一人になってしまったのだ。
友達作るの苦手な俺としては、誰か一人ぐらいいて欲しかった。
でも、いないものは仕方がない。
そのうち作ろう、とは思うが、今日のところはとりあえず、あの３人のいる２組に遊びに行くことにした。
そのうち作るよ。そのうち。明日にでも・・・ね。
で、遊びに行ったわけ。
そしたら、なんか２組の前の廊下に妙に人がいるんだ。
転校生らしい。名前はエイチとかいうんだって、金髪で目青いって、外国人とかハーフとかカラーコンタクトだとか皆で噂してるのさ。
俺にとってはどうでも良かったし、聞き流して入ったら本当に金髪だったんだよ。
本気でビビッた。すっごい不良だと思った。
良く見たら、その後ろの席が洋介の席で、俺、洋介が危ないって思ったのよ。
友達思いっしょ？
すぐに行こうと思ったら、前島と山本も洋介の方に行くから一大事なのかなって思った。
でも、前島と山本の顔がニヤニヤしてたんだ。
あ、なんか面白いことあったんだなって思って一緒に洋介のところに行ったら、前島が洋介を小突いて、山本が転校生に気軽に声かたんだよ。
俺は一瞬ヒヤッとしたけど、その転校生別に怖い人じゃないみたいだった。
目つきは多少悪いけどコンビニ前で学ラン着てタバコ吸ってる兄さん達みたいなトゲトゲオーラも出てないし、むしろ高貴で優雅な感じ。
いいなぁ・・・・俺もそういうのがあったらなぁ・・・・。なんて思ったけど、俺には似合わないのでその妄想はすぐに消えた。
俺はワイルドな男を目指すんだからな。うん。タツ兄みたいなワイルドな男になるんだ。
そんで、タツ兄みたいにかわいい彼女を作・・・・・・・るのは無理か、高望みはしないでおこう。
それはそれとして、転校生と話してたら、どうやらタツ兄のこと知ってるらしいんだ。
何でかは、わからなかったんだけど、そうらしい。
俺は別に直接知り合いってわけじゃないから、なんか転校生がうらやましかった。
そうなんだよ。この前、洋介に「弟子にしてってタツ兄に頼んで」って言ったら、洋介の奴タツ兄に言いもしないで、
「弟子はとらないと思うよ。舎弟ならいいと思うけど。」とか言ったんだ。
舎弟でもいいからって言ったら、「じゃあ言っとくよ」って言ってたんだけど、たぶん洋介は忘れてるんだろう。
返事は聞いていない。

そんなこんなで、関係ない話もいろいろ混ざって支離滅裂（四字熟語。これ、前島がよく使うから覚えた。）になったけど転校生と仲良くなれそうです。
新しいクラスにも頑張って慣れていこうと思います。
門田祥平に清き一票を。（これも前島がよく使うネタ。）

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